第4章 技能指導の要点


全体の動きが分かるようになることを理解できるようにする。

4) 技能の進んだ者は,適宜(てきぎ)他の組み方に変化できるようにするが,初めのうち は基本の組み方を身に付け,正しい投げ技の習得ができるようにする。

5) 相手の姿勢や身体の大小,かける技などによって最も効果のある組み方を工 夫することを理解できるようにする。

6) 自護体の組み方は,「投の形」の横捨て身技と関連していることを理解でき るようにする。

7) 基本的な姿勢の指導では,両手の位置を理解させることによって,右(左) 自然体(自護体)と右(左)の組み方の関連を理解できるようにする。

./img/Fig_004_RyouteIchi_Migi_Sizentai.png ./img/Fig_004_RyouteIchi_Hidari_Sizentai.png
右自然体の場合の両手の位置 (図参照 左自然体の場合の両手の位置 (図参照

(ウ) 練習方法の例

例 1) 自然本体から右(左)自然体へ,また,自護本体から右(左)自護体へ 変化する際に,両手を基本的な組み方の位置にもってこさせた練習を行い 習熟できるようにする。

(2) 進退動作

 柔道は動きながら技をかけたり,相手の技を防いだりするが,自分の姿勢の安定を 保ちながら移動することが大切である。

 この進退動作の基本の歩き方として「継ぎ足」【注1】「歩み足」【注2】がある 。 その際「すり足」【注3】を用いる。

(ア) 方法

 互いに組んで移動をするときは,安定した姿勢で畳をかすかに擦るように歩き, 足幅を広げ過ぎたり,狭くし過ぎたりしないようにする。

左右への移動
右斜め前への移動
左斜め後ろへの移動
前後への移動
前後への移動
./img/Fig_004_TsugiAshi_Sayu.png ./img/Fig_004_TsugiAshi_Naname.png ./img/Fig_004_TsugiAshi_Zengo.png ./img/Fig_004_AyumiAshi_Zengo.png
継ぎ足 (図参照 継ぎ足 (図参照 継ぎ足 (図参照 歩み足 (図参照

 進退動作


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Author : 文部科学省 (MEXT http://www.mext.go.jp/).
Editor : 佐藤 智彦 (Sato tomohiko).

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