第4章 技能指導の要点


 中学校及び高等学校の学習内容のうち,技能的な内容については,次に示すような要点 に留意し効果的に指導することが大切である。

第1節 基本動作

1 投げ技の基本動作

(1) 姿勢と組み方

ア 姿勢(自然体,自護体)

 柔道の投げ技の攻防に最も適した基本的な姿勢は自然体(しぜんたい)である。

 身体のどの部分にも余分な力を入れずに自然に立った姿勢をいう。自然体は柔道 における基本の姿勢であり,安定度のある変化しやすい姿勢である。自然体には自 然本体(しぜんほんたい),右自然体(みぎしぜんたい),左自然体(ひだりしぜんたい)の 3つがある。

 また,その他の姿勢として自護体(じごたい)がある。自護体には,自護本体(じごほんたい),右自護体(みぎじごたい), 左自護体(ひだりじごたい)の3つがある。

(ア) 方法1(自然体)

1) 自然本体(しぜんほんたい)

 両足を横一線上にそろえて約一足長に開き,体重を両足に均等にかけ,膝を曲 げることなく弾力をもたせ,背筋を伸ばし,下腹部に力をこめて口を閉じ,目は 前方を自然に見て立った姿勢である。この場合,両足は逆ハの字型に開く。

2) 右自然体(みぎしぜんたい)と左自然体(ひだりしぜんたい)

 自然本体から右足を前方に一足長踏み出し,両足に均等に体重をかけた姿勢を 右自然体といい,反対に左足を前方に一足長踏み出した姿勢を左自然体という。 この場合,体の向きは自然本体と同じ方向である。

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右自然体 自然本体 左自然体


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Author : 文部科学省 (MEXT http://www.mext.go.jp/).
Editor : 佐藤 智彦 (Sato tomohiko).

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